4月アルミ地金レポート
最近、存在感を増してきている中国に次ぐ、人口大国インドの動向にも世界の関心が寄せられてきており、インド国内のアルミ需要は、2ヶ月以上の伸長を見込んでおり、アルミ生産量は、今後5年間で、現在の80万トン前後から、倍増して行くものと思われ、今年度も生産量は、年間1000万トン以上になって行くだろう。また、今後5年間で、200万トン以上に達して行くものとみており、インド鉱山省は「国内消費量を最大にすることが優先だ」と発表しており、今後の成長性は極めて高く、インドのアルミ消費量は、年率7~8%の成長が見込まれている。なかでも、社会的インフラ整備に伴う、通信送電線向け並びに、自動車産業向けの需要拡大が期待されている。
インド国内には、世界埋蔵量の10%に相当する29億2600万トンのボーキサイトが存在する。豊富なボーキサイトや石炭資源に恵まれて、インドのアルミ産業発展育成への
取り組みは、世界アルミ産業を展望する上で、今後も大きく、重みを増してくるものと見られて注目するところとなっている。また、ロシアも世界のアルミ需要が、今後5年間、拡大し続けるとの見通しで、2009年頃までに、年率で4.3%~4.5%の伸びを示して行くものと見ている。
これらの見通しの背景として「中国の建設、運輸、製造業界の成長」と、インドの新興市場の出現に伴い、アルミ需要が継続的に増大していくとの見方を示しており、また、インドの銅、亜鉛、アルミ等、非鉄金属の生産大手会社がインドの東部に生産50万トンのアルミ精錬工場と、専用石炭火力発電所を建設する大型プロジェクトを決定し、世界有数のアルミナ、アルミ精錬一貫メーカーが誕生することになる。インド、ロシアの今後の成長動向に大きく注目して行かなければならない。
3月末の市況投票結果は、東京地区は、アルミ小板、52S板、快削棒の3品種が、プラス5円、アルミ板、56S丸棒、63S形材の3品種が横這い、大阪地区は、全品種プラス10円となり、中部地区は全品種横這いで、先月と変わらずとなった。
アルミ地金の海外相場は、現在2800ドル前後で推移しており、また、非鉄金属が一段の値上げとなってきており、米国景気に先行き不透明感が強まってきているのと対照的に、昨年末からの、中国の資源買い付け意欲が盛り返してきて、オーストラリア等、積み出し港では、順番待ちの貨物船が増えており、また、LMEでは、ニッケルや鉛が、4月に入って史上最高を更新し、銅も2月初めの安値に比べて、5割強と反発してきており、金属高騰の影響は、最終製品にも及んできている。
2月の圧延品、板類では、生産が10万8千百トンで、前年同月比2.4%増の出荷が11万1千6百トンで、同比3.2%増と堅調を維持、7ヶ月連続の対前年同月水準を上回りプラスとなった。
フィン材を含む、民生用電気、電子通信装置等の電気材料類向けが落ち込み、輸出も2桁減と低調だったが、主力の缶材が、前年同月比21.5%増の3万6千3百トンと、2月としては過去最高を記録したほか、印刷版や箔地等の金属製品、自動車が前年水準を上回った。
押出類は、生産が7万9千8百トンで、前年同月比2.8%減と2ヶ月連続のマイナスで、出荷も8万トンと、同比1.2%減と3ヶ月ぶりのマイナスとなった。建設向けも3ヶ月ぶりにマイナスとなり、自動車向けも減少、内需合計は1.1%の微減となった。
箔は主力のコンデンサー向けが3ヶ月ぶりにマイナスとなった他、食料品、家庭箔を含む、日用品向けが低迷、輸出が大幅に増加したものの、出荷は5ヶ月連続、生産は、2ヶ月ぶりのマイナスとなった。



